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語ることって大事

オタクとは何かを調べてみる。(1)

タイトルの通りです。

 

 

 

まずは、辞書的な意味から

 

御宅(読み)オタク
デジタル大辞泉の解説 (2018年8月現在)
お‐たく【▽御宅】
[名]
1 相手または第三者を敬って、その家・住居をいう語。「先生のお宅にうかがう」
2 相手または第三者の家庭を敬っていう語。「お宅は人数が多いからにぎやかでしょうね」
3 相手の夫を敬っていう語。「お宅はどちらへお勤めですの」
4 相手の属している会社・団体などの敬称。「お宅の景気はどうですか」
5 ある事に過度に熱中していること。また、熱中している人。「アニメお宅」
[補説]5は「オタク」と書くことが多い。1980年代半ばから使われ始めた言葉か。初めは仲間内で相手に対して「おたく」と呼びかけていたところからという。特定の分野だけに詳しく、そのほかの知識や社会性に欠ける人物をいうことが多い。
[代]同等の、あまり親しくない相手を、軽い敬意を込めていう語。「私よりお宅のほうが適任でしょう」

 

大辞林 第三版(2006年10月27日)の解説
おたく【御宅】


( 名 )
① 相手を敬ってその家・家庭をいう語。おうち。 「明日-に伺います」
② 相手の夫を敬っていう語。
③ 相手を敬ってその所属する会社・組織などをいう語。 「 -では新製品を出されたそうですね」
④ 俗に、特定の分野・物事を好み、関連品または関連情報の収集を積極的に行う人。狭義には、アニメーション・テレビ-ゲーム・アイドルなどのような、やや虚構性の高い世界観を好む人をさす。 「漫画-」 〔④ は多く「オタク」と書き、代名詞としてこの語を使う人が多いことからの命名という。1980年代中ごろから使われる語〕

( 代 )
二人称。ほぼ対等の、あまり親しくない相手に軽い敬意をもっていう語。 「 -の御意見はいかがですか」

 

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

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おたく

ある特定の分野やものごとに過度に傾倒すること,あるいはその人。同好の仲間同士が軽い敬意をこめて「御宅」と呼び合ったことに由来するといわれる。コラムニストの中森明夫が 1983年に『漫画ブリッコ』誌に連載した『「おたく」の研究』で紹介された。「アニメおたく」「ゲームおたく」などと使われる。社会的にその価値が理解されがたいサブカルチャーや趣味に嗜好をもち,その細部にこだわり,自分の世界に閉じこもって没頭する傾向が強い。

 

特徴的なのは

・特定の分野だけに詳しく、そのほかの知識や社会性に欠ける人物をいうことが多い。

・社会的にその価値が理解されがたいサブカルチャーや趣味に嗜好をもち,その細部にこだわり,自分の世界に閉じこもって没頭する傾向が強い。 

といったところか。

現在では、「社会性に欠ける」という特徴は、オタク文化がクールジャパン戦略の基で輸出産業と見なされているので、もう通じなくなってきていると思う。

なので、これをそのまま鵜呑みにすることは難しい。

まぁこういう蔑称が正式名称化することって芸術の歴史ではよくあることなんで、ぜんぜん変なことではないのだけどね。バロックとか印象派とか。

 

次にwiki

見てみたところ、すごい熱量で詳しく書かれており、壮観でした。さっそく、引用、参照している論文や著書を年代順に並べてみよう。本は太字

 

中森明夫「僕が『おたく』の名付け親になった事情」別冊宝島104(1989年)

石井久雄「「おたく」のコスモロジー」、『日本教育学会大會研究発表要項』第57巻、日本教育学会、1998年8月23日、 120-123頁

岡田斗司夫オタク学入門』 新潮社〈新潮OH!文庫,〉、2000年。ISBN 4102900195。

宮台真司「スピークス・ミヤダイ」『援交から天皇へ―COMMENTARIES:1995‐2002』朝日新聞社、2002年、347頁。ISBN 978-4022613929。

森川嘉一郎「おたくと漫画」、『ユリイカ』第40巻第7号、青土社、2008年6月、 196-202頁

相田美穂「現代日本におけるコミュニケーションの変容 : おたくという社会現象を通して」、『広島修大論集. 人文編』第45巻第1号、広島修道大学、2004年9月30日、 87-127頁、 NAID 110004534010。
相田美穂「おたくをめぐる言説の構成 : 1983年〜2005年サブカルチャー史」、『広島修大論集. 人文編』第46巻第1号、広島修道大学、2005年9月30日、 17-58頁、 NAID 110006238802。
難波功士「戦後ユース・サブカルチャーズをめぐって(4) : おたく族と渋谷系」、『関西学院大学社会学部紀要』第99巻、関西学院大学、2005年11月8日、 131-153頁、 NAID 110004998457。

^ 斎藤環戦闘美少女の精神分析筑摩書房ちくま文庫〉、2006年5月、28ページ。ISBN 4-480-42216-1。

樫村愛子ネオリベラリズム精神分析―なぜ伝統や文化が求められるのか』光文社、2007年、221頁。ISBN 978-4334034153。

^ 東浩紀動物化するポストモダン オタクから見た日本社会』 講談社講談社現代新書〉、2008年11月20日、9ページ。ISBN 978-4061495753。
^ 東浩紀「オタク現象と日本のポストモダニティ」、『ユリイカ』第40巻第7号、青土社、2008年6月、 220-233頁、 ISSN 13425641、 NAID 40016131659。

大塚英志東浩紀 『リアルのゆくえ』 株式会社講談社、2008年8月20日、5頁。ISBN 9784062879576。

大澤真幸 『不可能性の時代』 岩波書店、2008年、87頁。ISBN 978-4004311225。

^ 森川嘉一郎「おたくと漫画」、『ユリイカ』第40巻第7号、青土社、2008年6月、 196-202頁、 ISSN 13425641、 NAID 40016131656。

岡田斗司夫 『オタクはすでに死んでいる』 新潮社〈新潮新書, 258〉、2008年。ISBN 9784106102585。
榎本秋 『オタクのことが面白いほどわかる本 : 日本の消費をけん引する人々』 中経出版、2009年。ISBN 9784806133582。

^ 宮台真司 「「かわいい」の本質 成熟しないまま性に乗り出すことの肯定」『日本的想像力の未来~クール・ジャパノロジーの可能性』 日本放送出版協会、2010年、87-89頁。ISBN 978-4140911631。

 

全体としては2008年の文章が多いのと、岡田斗司夫東浩紀がやっぱり目立つ。

一番新しくても2010年の宮台真司の文章なんで、ここ8年間にどんな議論があったのかはよくわからない。

 

あとはネットの記事だけど、まぁこれは参考程度に読めばいいかな。

^ “オタクは遍在する――NRIが示す「5人のオタクたち」”. ITmediaニュース. (2005年10月6日) 2010年10月2日閲覧。
^ 「東京方言集 Archived 2010年11月5日, at the Wayback Machine.」三東のページ
^ 「マニア消費者市場を新たに推計、04年は主要12分野で延べ172万人、4,110億円規模」野村総合研究所(2005年10月6日)[2]
^ 団塊の世代とプレおたく世代とおたく第一世代(竹熊健太郎
^ アキバ総研記事「「コスプレ暴走族(レディース)」が再び秋葉原に登場! その正体は…」 Archived 2009年3月8日, at the Wayback Machine.
^ 「萌える仙台」 河北新報2005年11月3日
^ “立川/ 同人コミケ用語の基礎知識/ フロム中武/ 第一デパート” (日本語). 《ぱら☆あみ》的同人用語の基礎知識. 2009年10月8日閲覧。

 

 

あと、中森明夫がおたくと初めて命名した当時の記事をネットに挙げている人がいました。ありがたい。

www.burikko.net

 

 

最近の動向

次に2010年以降にオタクに関してとりあげた本を検索してみよう。

国会図書館リサーチで「オタク」「本」「社会科学」

ciniiで「オタク」と検索した。

 

2018

若い読者のためのサブカルチャー論講義録
宇野常寛朝日新聞出版 2018

オタク文化と宗教の臨界 : 情報・消費・場所をめぐる宗教社会学的研究
今井信治 著 晃洋書房 2018

図解平成オタク30年史
平成オタク研究会 編 新紀元社 2018

 

2017

オタクとは何か? = What is OTAKU?
大泉実成草思社 2017
IOEAオタクイベントカタログ = IOEA otaku event catalog 2017
国際オタクイベント協会 国際オタクイベント協会 2017
二次元世界に強くなる現代オタクの基礎知識 = Basic knowledge of modern OTAKU
ライブ 編著 カンゼン 2017

フェミニストとオタクはなぜ相性が悪いのか : 「性の商品化」と「表現の自由」を再考する
香山リカ, 北原みのりイースト・プレス 2017

 

2016

「おたく」の精神史 : 一九八〇年代論
大塚英志星海社 2016 (星海社新書 ; 78)

逆襲の「ヴィジュアル系」 : ヤンキーからオタクに受け継がれたもの
市川哲史

垣内出版 2016.8

小林秀雄真珠湾攻撃妄想 : 《オタク》と戦争
佐藤公一著

彩流社 2016.8

 

2015

新・オタク経済 : 3兆円市場の地殻大変動
原田曜平 著 朝日新聞出版 2015 (朝日新書 ; 534)

 

2014

オタク的想像力のリミット : 〈歴史・空間・交流〉から問う
宮台真司 監修,辻泉, 岡部大介, 伊藤瑞子 編 筑摩書房 2014

融解するオタク・サブカル・ヤンキー : ファスト風土適応論
熊代亨 著 花伝社 2014

 

2013

日本人の「男らしさ」 : サムライからオタクまで「男性性」の変遷を追う
サビーネ・フリューシュトゥック, アン・ウォルソール 編著,長野ひろ子 監訳,内田雅克, 長野麻紀子, 粟倉大輔 訳 明石書店 2013

オタク・イン・USA : 愛と誤解のAnime輸入史
パトリック・マシアス著 ; 町山智浩編・訳

筑摩書房 2013.7 ちくま文庫, [ま-42-3]

 

2012

オタク文化
佐々木隆 著 イーコン 2012

若者の現在 文化
小谷/敏 編,土井/隆義 編,芳賀/学 編,浅野/智彦 編,北田/暁大 [ほか著] 日本図書センター 2012

 

2011

クール・ジャパンマーケット/オタク市場の徹底研究
クール・ジャパンマーケット/オタク市場の徹底研究」編集プロジェクトチーム調査・編集

矢野経済研究所 2011.10-

なぜ宮崎駿はオタクを批判するのか
荻原真著

国書刊行会 2011.4

 

2010

セカイ系とは何か : ポスト・エヴァのオタク史
前島賢

ソフトバンククリエイティブ 2010.2 ソフトバンク新書, 125


ダメ人間の日本史 : 引きこもり・ニート・オタク・マニア・ロリコン・シスコン・ストーカー・フェチ・ヘタレ・電波
山田昌弘, 麓直浩著

社会評論社 2010

 

まぁそれなりに見つかった。

太字の奴が面白そうなんで読んでみようかなぁと思う。

 

適当に見つけたやつ

 

「オタクを論ずること」をめぐる批評的言論と社会学との距離に関して
永田 大輔

掲載誌 年報社会学論集 = The annual review of sociology : official journal of the Kantoh Sociological Society / 関東社会学編集委員会事務局 編 (30) 2017 p.134-145

http://mass-ronbun.up.seesaa.net/image/2016spring_C5_Nagata.pdf

 

 

博士論文
オタク的なアイデンティティと欲望
王, 屶瀟

2017

http://jairo.nii.ac.jp/0006/00025392

 

3・11後のオタク文化のゆくえ (総特集 東日本大震災と〈こころ〉のゆくえ ; 大震災と〈文化〉のゆくえ)
森川 嘉一郎,斎藤 環

掲載誌 現代思想 39(12) (臨増) 2011-09 p.214~229

 

新書マップ | 読書ガイド | オタク文化

 

 

 博論が面白そうだ。ネットで読めるのが良い。

 

 

 

これから始まる!って感じがしてわくわくしてきた。

まぁ本業の片手間にやるんで、次がいつかは未定。